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プリセプターとの相性って大事

プリセプター制度とは先輩1人がメインとなって1年目の新人を指導する制度です。指導を受ける側はプリセプティと呼ばれます。この制度は、大きな総合病院だったら大抵導入されていると思います。

ちなみに、私のプリセプターだった先輩はかなりのベテランだったんですが私個人的には大外れでした。その経験をもとにプリセプターとの関係性は重要と感じたことを述べようと思います。

12年目の助産師がプリセプター

私が勤めていた病院は産科自体が大きく、産褥と新生児メインの病棟と、妊婦がメインの病棟、そして分娩がメインの病棟と3つに分かれていてスタッフはこの3つの部門を半年~1年単位でローテーションで異動していきます。

私が分娩病棟に異動したのは、2年目の5月でした。同期も同様です。2年目になっているとはいえ、分娩を扱うのが約2年ぶりであるためプリセプターがつきます。

私のプリセプターは、12年目のベテラン助産師でした。

この先輩はこの病棟について7年間異動していない、つまり7年間ずっと分娩のみに関わり続けた助産師ということになります。

この分娩期のことに関していえば、新人医師はかなわないくらいです。

そんな先輩の指導のもと、分娩病棟での勤務が始まりました。はじめはもちろん、約2年ぶりの分娩介助ということで、緊張もありなかなかうまく出来ませんでしたが日々指導を受けながら経験分娩件数が増えるなか少しずつ技術や判断力もついていきました。

しかし、そのプリセプターは本当に仕事が大好きな人で、日勤帯が始まる8時に出勤し帰宅するのが22時過ぎになるということはよくありました。(基本的には後輩には定時で帰るように促す人ですが)

私が日勤帯で分娩介助につくと片付けや記録のあと、2人で22-23時までその分娩の振り返り・指導を受け、帰宅、そしてまた翌8時に出勤という毎日でした。

はじめは、「経験が少ないんだから頑張らないと」と思っていたのですが、徐々にその時間が遅いのが嫌だと思うようになり、先輩をこんな時間まで残させている自分のふがいなさと仕事の遅さ、出来なさに涙が出るようになりました。

プリセプターからの圧

特にそのプリセプターは分娩のプロフェッショナルと言っても過言ではなく、学ぶところはたくさんありました。

しかし、私が異動して3か月経つ頃に「何でこれが出来ないのかな。」「これは、こうするだけ。何でできないの」という言葉がよく私に向けられるようになりました。

私自身も同期と比べて成長が遅いというのは感じていましたし、自分自身もすごく悔しい思いをしていました。

その上にその言葉がかかってくるので、そのプリセプターがいると思うと普通だったら出来ることも、萎縮してしまい、出来なくなっていきました。

そうすると、「前より遅くなっている。」「これくらい、○○(私の後輩)さんもすぐ出来たわよ。」と言われるようになり、ますますそのプリセプターから圧を感じるようになりました。

そのため、また動けなくなる・思考が止まりがちになる、という悪循環が私の中でできてしまいました。

精神的にもとても辛くなったので、その病院を退職し、違う病院へ転職しました。

転職してからの、新しい先輩との出会い

新しい職場は、プリセプター制度というのはなく、その職場全体で新人を育てていこうという所でした。

以前の経験もあり、分娩介助には自信がなくなっていた私ですが、その職場での初めの分娩介助1.2回は先輩につきっきりで見てもらいながら介助ケアを行いました。

その職場の助産師はこれまた皆さん15年以上のベテランの方ばかりでした。

そして、私の分娩介助方法を見てもらった先輩助産師さんからは「いいんじゃないの?悪くないよ。」

と言葉をいただきました。私自身驚いて、「でも、前の職場ではこうすると、駄目だって怒られてましたけどどう思いましたか?」と聞き返してしまいました。それでも、その先輩助産師さんからは問題ない、という言葉をいただきました。

他の先輩も同様な意見であって中には「あなたの分娩介助の方法好きよ」と言ってくれる方もいてくださり、完全に失っていた助産師としての自信を取り戻すことができました。

以前のプリセプターがいなくなって、圧を感じることなく仕事をすることが出来ていたのもあったと思いますが。

私が思ったのは、職場を変えて、周りの環境が違えば意見も違うし、認めてくれる人が身近にいることがこんなにも仕事に影響するということでした。

プリセプターを変える、職場を変えることは逃げることではない

プリセプター制度は個人対個人の関わりですので、とても濃い時間をその人と過ごすことになります。もちろん、相性が良い場合もあるし、私のように厳しい環境の中で萎縮してしまうような人と当たる場合もあります。

プリセプターを変更してもらうことも可能だと思いますが、同じ職場なので、変えた後がとても気まずいですよね。

私は、転職しなければ、助産師は早々に辞めていたかもしれません。

プリセプターが原因で転職するというと、「根性がなくて、どこいっても長続きしない」と言われることもあると思います。

しかし、転職は逃げることではなく、新しい自分の発見やステップアップになると自分自身経験したことや、友人や同期の話を聞いてそう考えます。

転職、就職する際には病棟見学もあると思うのでその時に病棟の雰囲気を知ることも大事ですが、どんな方が働いているのかはとても重要な選択条件のひとつだと思います。

転職コンサルタントは、そういったベテランが多い職場なのか・若い人が多い職場なのか、そして職場の雰囲気などの情報も持っています。

転職する前の悩みや、出来事も聞いてくれますので、それも考慮してあなたに合った職場を提供してくれます。

恥ずかしがらず、思い切って相談してください。そして、あなたに合った職場を探しましょう。

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執筆者情報

株式会社ドリームウェイ助産師の求人と転職 編集部

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