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産後うつとの向き合い方

教科書上では、「産後うつ」になる母親の確率は約50%にのぼるといわれています。正直、勉強するまでは、こんなに多いものだとは思いませんでした。周りに出産した人が少なかったのもありますが、意外でした。

しかし、いまこうやって勉強していくと、本当に「こんな人でもうつになるの?」と思うような人まで産後、この「産後うつ」になっている人を沢山見てきました。助産師としては、この心のケア!寄り添って、少しでも心が軽くなってほしいと願うものですよね。

何もしていないのに、涙が出てくるんです!!と、相談してきたAさん

最近は、助産院だけではなく、大きな総合病院も開催しているところが多くなってきた、産後の子育て支援教室。教室の名前は、施設によって様々ですが、退院してから1週間後に来てもらう場合もありますし、1か月検診が終了したあとも母乳育児相談とかねて育児相談もしている場合もあります。

私が勤めていたところは、とりあえず産後1週間に病院に来ていただき、「子育て支援教室」というのを開催していました。そこで、助産師が気になる点があったり、医療的介入は必要はないけど病院に来てもらう必要がある、と判断した場合は再度1週間後に来てもらうことになっていました。

Aさんは、ほがらかな人でのんびりとしていましたが、しっかりと芯の強い女性でした。産後5日間の入院中も他のお母さんたちと仲良く話ししている様子もあり、特に大きな問題もなく退院されました。

しかし、この子育て支援教室に来ていただいた時に、「家に帰ってからどうですか?困ったことはありませんか?」と、声を掛けたところこんな返答が。

「確かに、寝不足だし、旦那は赤ちゃんの世話を思ったほどしてくれないし、家事もたくさんこなさなきゃいけないんです。でも赤ちゃんはとてもかわいいんですけど授乳していると、なぜか涙が出てくるんです!」と言っていました。

話しを聞くと、確かになかなか赤ちゃんが泣きやまなっかったり、子育てと同時にやらなきゃいけない家事もしたりと、大変なことは沢山Aさんの身の回りにありました。でも、こういってはなんですが、一般的な家庭にあるような、ありふれたものなので、特記して大変なことが起こっているわけではありません。

でも、本人でも”つらい””しんどい”と気づいていないパターンもあるんだなと思うケースでした。産後、家にいると喋る相手が旦那さんしかいないということもありますからね。沢山お喋りしていただいてスッキリして帰ったあとは、泣く回数は少し減ったと1か月検診の時にAさんは言っていました。

母の精神的サポートの意味でも、この退院後のケアって大切ですよね~。

精神疾患の既往があり、妊娠中も落ち着いていたBさん

精神疾患既往あり。というのは、妊娠期から産後の育児期まで助産師にとって重要になる情報ですよね。このBさんも、既往こそはありましたが、妊娠する数年前から内服もなくなり症状が無い状態での妊娠を迎えました。妊娠中も特に、問題なく分娩を迎え、育児に入ります。

ここが、1番ケアするうえで気を付けるところ!とスタッフ全員気を付けていました。1,2日目は同室の方ともにこやかにお喋りする様子もあり、「これは大丈夫かな・・・?」と思っていた矢先。それは来ました。

「助産師が私の悪口を言っている」「私がいないうちに、赤ちゃんを殺そうとしている人がいる」と発言し(もちろん、そんなことはしていません)赤ちゃんを抱っこしたまま痙攣をおこすようになりました。

そうです。産後のホルモンバランスの影響や育児や産後のストレスにより、精神疾患が再発しました。とうてい、育児ができる状態ではないBさんは、精神科病棟へ入院、旦那さんも訳ありで居なかったため、その方の赤ちゃんは施設へ入ることになりました。

母親が産後うつになったから、出産することを反対されているCさん

Cさんの母親は、上記のBさんのように産後うつになり、育児が出来ない状態になり入院していました。そのまま、Cさんの両親は離婚されているので、Cさんは母親がどんな状態だったか知りません。

そして、Cさんが結婚したいと思う人に出会い、結婚する前に妊娠しました。父親に挨拶にしにいくと「母親が産後、あのような状態になったから、きっとお前もそのようになる。だから、結婚も出産もすることは許さない」とCさんは実の父親から言われてしまいました。

確かに、精神疾患に限らず病気は家族遺伝するものが多いです。だからと言って、100%Cさんも、育児ができないくらいの産後うつになるとも限らないし、ましてや、父親とはいえそこまで口出しされる必要もありません。

しかし、助産師という立場だけなので、家族のことまでは立ち入ることはできないので、話しを聞くのみ・・・。助産師ではなく、医師からだと、父親の説得も可能なのかなと思いますが、いかんせんCさんの父親が病院まで出向いてくれないと説得できるものもできません。

結局Cさんは、父親の意見を無視して、出産しました。もちろん、産後の辛い時期はありましたが、特に思い精神疾患を患うことなく育児をこなしてくれています。

心のケアも重要な助産師の仕事です

他にも様々なケースがあります。当然です。人の感じ方も考え方も10人10色です。同じことを経験しても、ある人は「こんなこと大したことない。」と考え、またある人は「なんで私ばっかりこんなことが起こるんだろう、辛い。」と考えます。それは、産後の母親には頻繁に起こることです。そういった心のサポートをすることも、助産師の役目ですよね。

産後のケアや心のケアの仕方は、施設や職場によって大きく違います。こういったところにも、力を入れて勉強したい、力になりたいと思う人は多くいるのではないでしょうか?

転職コンサルタントは、しっかりとそういった情報も持っていますので、相談の際にはしっかり何を学びたいのか、やりたいことを伝えてください!あなたにピッタリな職場を探すサポートを転職コンサルタントはします!!

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執筆者情報

株式会社ドリームウェイ助産師の求人と転職 編集部

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